種類別飼育方法

ベタの飼育方法まとめ_繁殖方法などを詳しく解説

水色と赤色のベタ

ベタは別名「闘魚」とも呼ばれ、単独で縄張りを持つオス同士が接触すると互いを威嚇・攻撃し合う性質を持っています。その際、自分の尾びれや背びれ、エラぶたなどを目いっぱい広げて身体を震わせる姿が非常に美しく、その美しさをより高めるべく人の手によって品種改良が重ねられてきた歴史があります。

飼育方法が特殊で、他種の飼育に技術応用できないことが欠点ですが、とりあえず自宅で熱帯魚を飼育してみたい‥という方には間違いなくおすすめできる種です。

基本データ

名称 ベタ
学名 Betta Bleeker
分類 ベタ・グラミーグループ
体長(成魚) 5cm
寿命 2年程度
飼育環境・飼育難易度
飼育温度 26℃前後
飼育水 pH6.8
市場価格 500~5,000円(珍しい品種は高価になります)
総合飼育難易度 ★☆☆☆☆易     難

飼育のポイント

水槽のサイズは小さくても問題ない

ホームセンターなどでは、ベタを時折小さな瓶のなかに入れて販売していることがあります。水量でいえば、1リットルも入らないような容器です。通常の熱帯魚であれば、その中で生きていくことはできませんが、ベタは短い期間(1~2ヶ月くらい)であれば、そんな環境でも生きていくことができるのです。

その理由は、

  1. もともと水が淀んだ場所を生活圏にしており、水の汚れに強い
  2. 品種改良でヒレをどんどん大きくしていった結果、泳ぎが不得意になり、動きが制限されることに対するストレスがあまりない
  3. ベタの仲間特有のラビリンス器官を有することで、空気中からもガス交換できる。(魚類なのに空気呼吸ができるということです!)

の3つが主なものといわれています。

さすがにこの環境で長期間の飼育というのは無理がありますが、ベタの飼育環境を考えるうえで、この点を押さえることはとても重要です。

自宅環境下でも、一般に熱帯魚飼育の下限とされる30cm規格水槽(水量10リットル)よりも小さい20cmスクエア(サイコロ型)水槽で飼育することができます。水量にしておよそ7リットル程度、非常にこぢんまりとしていて、ベッドサイドにおいても問題ないと感じられるレベルの大きさです。

もちろん、水質悪化への緩衝性を考えればより大きな水槽で飼ってあげることが良いのですが、冒頭で説明したとおりベタは1匹での飼育が基本となりますので、20cmスクエアより大きい水槽で飼育すると、がらんとして寂しい印象になることは否めません。

底砂は見た目重視で選んでもよい

通常の底砂は、熱帯魚の特性や機能性を最優先に選択されるのですが、特別な機能を必要とせず、水質にもうるさくないベタはその点をあまり考慮する必要がありません。そこで本種に限っては、観賞魚としての側面を最大限活かすために、グラスサンドを底砂に用いることをおすすめします。

グラスサンドは人工のクリスタル等を固めた砂なので、青やピンクなどとても綺麗な色合いで水槽を飾ることができ、ベタの美しさを引き立ててくれます。

ただし、グラスサンドを購入する際はくれぐれも「水質に影響がない」と明記されているものを選ぶようにしてください。人工物なので、何らかの化学薬品等が水中に出てきてしまうと、狭い水槽に住むベタはひとたまりもありません。

フィルターは水流が弱い外掛けor水中式

ベタは本当に特異的な熱帯魚で、フィルター選びでも他種の飼育では選択肢になりえない行動をとることができます。

まずベタは水流が苦手であり、しかも狭い水槽で飼うのが一般的なので、水の循環量が多い、いわゆる高性能なフィルターの設置は適しません

それを考慮すると、ベタの水槽に適しているのは外掛けフィルター水中フィルターになります。その中でも、市販されているうち一番循環水量の小さい(=低機能で小型な)ものを選択しましょう。

水流を調整できる機能がついていれば、モアベターです。最小値に設定しましょう。

また、ベタ飼育ではフィルターの類を一切置かない、フィルターレス飼育も選択肢の一つになります。ただ、その場合には水替えの頻度を少量・多頻度(週3回・1/10程度)にしてあげる必要がある他、目に見えるゴミは飼い主がすくってあげるといった手間が必要です。

餌は一般的な人口飼料でOK

ベタの人工飼料への餌付けは非常に容易です。というよりも、飼育者は特に何もする必要はありません。ベタの口に入るサイズの餌であれば、フレークタイプ・顆粒タイプを問わず始めからパクパクと食べてくれます。

定期的にヒレのストレッチをさせる

ベタの美しさはその大きく美麗なヒレなのですが、このヒレは時折ストレッチさせてあげる必要があります。これを怠ると、せっかくのヒレがぼろぼろになってしまうのです。

具体的には、縄張りを守るためにヒレを広げて行う威嚇行為を、意図的に行わせてあげましょう。もし複数匹のベタを飼育しているなら、両者を水槽越しに面会させるとすぐに相手に気付き、威嚇行動を起こすはずです。

水槽の移動は結構手間ですから、始めから水槽を横に並べて飼育しておき、普段は下敷きなどを挟んで、ストレッチの時だけその下敷きを外す等した方が楽にできると思います。

また、もし1匹しか飼育していない場合には、水槽の前に鏡を置いてあげましょう。ベタは鏡に映った魚が自分だとは認識できないので、誰かが縄張りを荒らしに来たと思って威嚇行動を始めます。このストレッチは、1週間に1度を目安にやらせてあげるといいでしょう。

混泳について

同種との混泳 (困難)
他種との混泳 (困難)

ベタは縄張り意識が強く、品種改良の過程でその闘争心を高められてきたので、同種・他種あらゆる相手との混泳が不可能です。どうしても複数飼育したい場合には、水槽をその分用意して迎え入れてあげるようにしましょう。

繁殖方法

飼育下での繁殖 (可能)

ベタの繁殖方法は十分確立されており、しっかりと準備すれば難しいことはありません。以下の手順で進めていきましょう。

オスの水槽に浮草を用意する

まず、健康なオスを1匹水槽で飼育し、「アマゾンフロッグピッド」などに代表される浮草(水面に浮かんだまま生育する水草)を一緒に水槽に入れておきます。しばらくすると、ベタが水面(浮草の周り)に泡をたくさん作りだします。これが発情のサインです。

水槽越しにお見合いさせる

オスが発情したら、メスと水槽越しに面会させる「お見合い」を行います。水槽の移動は大変ですから、カブトムシなどを飼うプラケースを使うのが安くて取り回しも良くおすすめです。

オスは間違いなく威嚇を始めますので少し放っておきましょう。半日くらいたち、もしオスがさらに張り切って水面に泡を作っていたらお見合いは成功です。オスが張り切っていない場合は、少し時間をおいてまたお見合いから始めてください。お見合いが成功して1日~2日で次の手順に移りましょう。

一緒の水槽に入れる

1~2日間にわたるお見合いが成功したらメスをオスのいる水槽に放しましょう。オスがメスを追い掛け回し、一見ケンカしているようですが、しばらくすると産卵が始まるはずです。(あまりにメスがぼろぼろになっていたら、両者の相性が悪かったということなので、メスを退避させる必要があります。)

産卵後は、メスを再び別の水槽に移してください。卵は2~3日で孵化しますので、最初の1週間くらいはインフゾリア、その後はブラインシュリンプなどを与えて飼育していけばOKです。

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