底モノの代表種!コリドラスの飼育方法まとめ
水槽の底面をにぎやかにする「底モノ」の代表格であるコリドラス。大きくつぶらな瞳やずんぐりした太めのフォルムで底面をちょこまかと泳ぐ姿が人気です。
愛らしい姿をした一方で、底面に落ちたエサを食べてくれる掃除屋としての側面も持っており、鑑賞・水槽維持の両面で活躍してくれます。
コリドラスは200種を超える種類がいるといわれており、未だに分類が確立しきっていません。そのため、一般的なショップで流通していても、学名がついていないケースも珍しくありません。
基本データ
名称 | コリドラス |
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学名 | - |
分類 | ナマズグループ |
体長(成魚) | 5cm |
寿命 | 4年程度 |
飼育環境・飼育難易度 | |
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飼育温度 | 26℃前後 |
飼育水 | pH6.8 |
市場価格 | 300~1,000円 |
総合飼育難易度 | ★☆☆☆☆ |
飼育のポイント
水槽の大きさは30cm規格で十分飼育できる
コリドラスは底面で生活をする性質をもち、水中を泳ぎまわることはほとんどありません。体長も5㎝以下と小さいため、30cm水槽で十分飼育することができます。
水槽サイズそのものよりも注意すべきことは、底面での生活がメインとなるため、石や流木、水草のレイアウトなどで底面の可住スペースを削らないようにすることです。
これらのレイアウトにもこだわりながら、コリドラスも飼育したいということであれば、ワンサイズ大きな45cm規格以上のサイズを候補にしましょう。
底砂は田砂がおすすめだが水草の育成はできない
コリドラスは底面の砂地に口吻をつけて食事をします。(いわゆるモフモフ)そのため、コリドラスを飼育する場合には底砂にとても注意しなくてはなりません。
あまりに粒が鋭いと口元を傷つけてしまったり、サイズが大きすぎると上手にモフモフできなくなってしまうのです。これらの条件をクリアし、しかも水質に影響を与えない底砂としておすすめなのが、田砂です。粒は程よく小さく、比重は大きいため取り扱いも良好です。
ただ、田砂は水草の育成には向いていません。水草を積極的に育てていくなら、やはりソイルということになりますが、コリドラスは先に書いたとおりモフモフを行うため、土の粒が壊れやすく、底砂総入れ替えの大リセット頻度が高くなってしまう可能性を考慮する必要があります。
フィルターは外掛け式がおすすめ
コリドラスは特別に水を汚す熱帯魚ではありません。推奨の中で最小サイズの30cm規格水槽であれば、外掛けフィルターで飼育してあげれば十分です。ただし、他の熱帯魚との混泳を行う場合は、もう少し能力の高い上部フィルターなどを使うようにしましょう。
餌は底に落ちた食べ残しとは別できちんとあげる
コリドラスの人工飼料への餌付けは非常に容易です。ただし、あげる餌には注意しなければいけません。
コリドラスには、コリドラス専用のエサ(通称:コリタブ)をあげるようにしてください。これは、コリドラスが食事しやすいように投入後すぐに底へ沈むビスケット型のエサで、もちろん中身もコリドラスに必要な栄養などがバランスよくミックスされています。
なお、コリドラスの同居魚がいる場合、底に落ちた食べ残しのエサを食べることがあります。それ自体は何の問題もなく、むしろ水槽内の有機物を減らしてくれる頼もしい存在ですが、それだけをコリドラスのエサとすることはやめましょう。必ず、コリタブも一緒に与えてください。
混泳について
同種との混泳 | ○(容易) |
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他種との混泳 | ○(容易) |
コリドラスは、自分を食べてしまうサイズの大きなもの以外であれば、たいていの種と混泳することができる懐の広い熱帯魚です。同種ともケンカすることはなく、むしろ複数匹飼育してあげた方が調子が良いといわれています。
他種についても、ほとんどの熱帯魚と生物学的ニッチが重複しないのでケンカが起こることもなく、互いに我関せずで生活してくれます。
繁殖方法
飼育下での繁殖 | △(可能) |
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コリドラスの飼育下での繁殖は実例も多数あり、十分現実的に挑戦できるレベルですが、ポイントが2点あります。
オスとメスを複数匹入れる
熱帯魚の繁殖を試みる時は、オスとメスを1匹ずつに隔離することも多いですが、コリドラスの場合は複数匹ずつ入れてあげた方がペア成立の可能性が高いようです。
なお、コリドラスのオス・メスの見分け方は初心者には難しく、ショップでもオス・メス指定で販売してくれるところは稀です。ですので、いっそのこと5~10匹程度をまとめて購入し、飼育してしまいましょう。そうすれば、確率的に言ってオスのみ・メスのみということにはほぼならないはずです。
産卵場所になる水草を用意してあげる
もう1点は、産卵場所である水草を用意してあげることです。ただ、前で説明したとおりコリドラスの飼育と水草の飼育は両立しにくいので、流木に活着させて育てられるアヌビアスナナなどがおすすめになります。
その後はコリドラスを健康に飼いこんでいけば、いずれ繁殖活動を行い、水草に卵が植えつけられるでしょう。コリドラスは自分の卵でも構わず食べてしまうので、卵を見つけたらすぐにサテライトへ隔離してあげましょう。稚魚が生まれたら、3日目から市販の稚魚用のエサあるいはブラインシュリンプなどをあげて育ててあげてください。