イソギンチャクの特徴と主な種類
イソギンチャクを飼育する際は、通常の海水魚飼育とは別に気を付けなければいけない点がいくつかあります。
イソギンチャクの特徴
イソギンチャクは動く
知らない人は驚きますが、イソギンチャクは自分で移動します。そのため、フィルターの吸い込み口に近づきすぎて吸い込まれたり、ヒーターのうえに乗ってしまって身体が解けて死んでしまったりという事故がよく起こります。
イソギンチャクは動くということを前提に、入ってほしくない場所はライブロックで覆うなどのレイアウト面で工夫をするようにしましょう。
エサは要らない
イソギンチャクは触手で魚やエビをとらえて食べると思っている人が多いようですが、実のところ、彼らは食事をしなくても死にません。イソギンチャクは植物と同じように光合成を行うことができるので、十分な光を与えればそれだけで栄養が賄えるのです。
ちなみに、この「十分な光」というのがポイントで、人が日常生活できる程度の明るさではまだ不足していて、「眩しいな」と感じるくらいのレベルでないといけません。
不調→死亡→溶け出す→水槽崩壊の強烈コンボ
イソギンチャクは、不調になったらまず助かりません。好調不調の見分け方は中央上部の口を見てあげることで分かり、キュッと締まっていれば好調、だらんとだらしなく開いていると不調です。
その後死亡したイソギンチャクは、比喩でなく溶け出していきますが、これが起こると水槽の環境が一気に悪化し、そのまま熱帯魚も道連れになるというケースが大変多いです。
不調から溶け出すまでの時間はとても短い(一晩かからないことも)ので、不調だと分かった時点でイソギンチャクは水槽から取り出して処分するようにしましょう。
主な種類とカクレクマノミとの相性
ハタゴイソギンチャク
相性 | ◎(非常に良い) |
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カクレクマノミにとって最高のパートナーといえるのが、ハタゴイソギンチャクです。どんな個体もこのイソギンチャクには好んでは入るようです。
しかし、水質の悪化に敏感で飼育が難しいうえ、最大で30cmを超える大型の種のため、飼育は容易ではありません。90cm以上のオーバーフロー水槽であれば飼うことは可能でしょうが、できれば120cm以上がほしいところです。
なお、触手の毒性が強いため、肌の弱い人が触手に触れるとただれたりすることがありますので気を付けてください。(心配な人はゴム手袋をしましょう)
サンゴイソギンチャク
相性 | ○(良い) |
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ハタゴの次にカクレクマノミが好むといわれるイソギンチャクです。ハタゴに比べ小型で、水質の悪化にも多少の順応性があります。75cm水槽で飼うのであれば、こちらを選択することになるでしょう。
小さいためハタゴに比べてちょこまかと動き回ることが多く、これまでに説明したレイアウトの工夫は必須項目です。
シライトイソギンチャク
相性 | △(普通) |
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シライトイソギンチャクは好き嫌いが分かれる傾向があり、入らない個体は絶対入りませんが、そうでないものはあっさり入ることがあります。
大きさや丈夫さはサンゴイソギンチャクと同程度かやや劣りますが、あまり移動しないという利点があります。
名前から推測できるように、色が透き通るように白く、水槽の中の彩としてはかなり優秀な種です。
センジュイソギンチャク
相性 | △(普通) |
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センジュイソギンチャクも好き嫌いが分かれる種です。大きさ・丈夫さ共にシライトと同程度なため、「この色や形が好き」という理由以外で選ぶのはあまりおすすめしません。