ブラックアロワナの飼育方法

基本データ

名称	ブラックアロワナ
学名	Osteoglossum ferreira
分類	古代魚グループ
体長(成魚)	75cm

飼育方法

飼育環境・飼育難易度
飼育温度	26℃前後
飼育水	pH6.5
市場価格	5,000～50,000円（サイズや身体の傷等により大きく変動）
総合飼育難易度	★★★★☆易     難

おすすめの水槽サイズ

ブラックアロワナはアロワナの中では比較的小型です。

飼育下で体長1mを超えることはまずなく、せいぜい80cm程度で成長は止まります。

とはいえ、人の半分はあろうかという大型魚ですから、水槽のサイズアップはやはり必要です。

平均サイズ(75cm)よりやや小さい種であっても120cm水槽、平均以上のサイズであれば150cm水槽が必要になります。

このサイズになると、満水時で600Kgを越えてきますので、自宅の構造をしっかり確認のうえ、必要に応じて床の補強などを行う必要が出てきます。

賃貸での補強は大家さんの許可が必要になるでしょうから、飼育は難しいと考えた方がいいかもしれません。

また、ブラックアロワナは驚いたり頭上に虫などを見つけると、水面から飛び出してくることがあります。

そのジャンプ力は相当なもののため、水槽上面には蓋（割れにくいアクリル蓋推奨）をつけ、水を入れた2リットルのペットボトルなどを乗せて重しをする必要があります。

おすすめの底砂

ブラックアロワナを飼育する場合、底砂を敷かないベアタンクでの飼育をお勧めします。同種は大食いの肉食魚なので、食べ残しや糞などのごみがすぐたまりますが、ベアタンクであれば掃除は非常に容易です。

おすすめのフィルター

食べ残しや糞などで水を汚しやすいブラックアロワナには、十分なろ過装置が必要です。特に上で推奨しているベアタンクの場合、底砂に繁殖するはずのバクテリアがいない状態のため、求められるろ過能力は特に大きくなります。

そこで、おすすめなのが外部フィルターと上部フィルターの2台稼働です。単純にろ過能力が2倍になるだけでなく、濾過槽のメンテナンス（掃除）タイミングをずらすことで、メンテナンスによるろ過バクテリアの減少を最小限にとどめる効果が期待できます。

特にブラックアロワナは水質の悪化や変化に敏感なため、頻繁に掃除をする必要があるので、この方法は大変お勧めです。

餌

飼育下での繁殖	△（可能）

ブラックアロワナは肉食魚なため、普段は小型魚・昆虫を食べています。

飼育下で生餌を挙げる場合には、小赤やミルワーム、コオロギなどが入手しやすくおすすめです。

しかし、同種の寿命は10年以上と長いため、できれば人工飼料に慣れさせていきたいところです。

人工飼料への餌付けは、まず冷凍赤虫に慣れさせることから始めます。始めは食べさせても吐き出してしまいますが、根気よく与えていれば必ず食べるようになります。（赤虫を食べ始めるまでは生餌をしっかりと与えておく）

冷凍赤虫を食べるようになったら、次は赤虫ハンバーグを作ります。人工飼料１：冷凍赤虫９くらいの割合で両者をミンチ状にし、パチンコ玉くらいの大きさに丸めましょう。

冷凍赤虫＝餌と認識していれば、たいていの場合食べてくれるはずです。（食べない場合は赤虫の割合を増やす）

その後、徐々に人口資料の割合を増やしていき、最終的に人口飼料100%を食べてくれれば餌付け完了です。

混泳について

同種との混泳	✕（困難）
他種との混泳	✕（困難）

ブラックアロワナはアロワナの中でも最も臆病な性格をしています。そのため、他種・同種を問わず、2匹以上での飼育を行うことは止めた方が良いでしょう。

一時的に上手くいっていたとしても、ちょっとしたこと（たまたま追いかけられた、エサの取りあいで負けた）が原因で、ストレスを感じ、体調を崩したり拒食になったりします。

一度崩れた後の立て直しもしやすい種ではないので、先々のことを考えれば行うべきではありません。

繁殖難易度

飼育下での繁殖	✕（困難）

ブラックアロワナの飼育下での繁殖は、これまで確実に成功したという情報はなく、その方法未だわかっていません。

方法を確立できれば、ノーベル賞…とまではいきませんが、ちょっとした賞をもらえるのではないでしょうか。

ただし、1つの水槽でのブラックアロワナ複数個体飼育は、その性質から極めて難しく、買ってきたオスとメスの相性が悪ければ、別々の水槽を用意してそれぞれ飼育してあげる必要も出てきます。

そのため、繁殖への挑戦はあまり現実的とは言えません。

飼育する上での注意点

ブラックアロワナはアロワナの仲間の中では成長が遅く、成魚になるまで4年ほどかかります。（他のアロワナは2年程度）

小さい期間が比較的長いため、今すぐ大型水槽は用意できないけどアロワナを飼いたいという場合には、この種が唯一の選択肢になるでしょう。

とはいえ、大きくなりきる前に水槽を準備する必要はあるので、猶予はせいぜい1年半～2年程度といったところです。