逆さで泳ぐ変わり者!サカサナマズの飼育方法まとめ
その名の通り、水中をずっと逆さのままで生活しているサカサナマズ。ユニークな姿は思わず目をとめてしまう、マスコット的なキャラクターです。
ただ、そんなヘンテコな習性とは裏腹に、病気になりにくく、水質にもそれほどうるさくないので、初心者でも無理せず飼育することができる熱帯魚です。
基本データ
名称 | サカサナマズ |
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学名 | Synodontis nigriventris |
分類 | ナマズグループ |
体長(成魚) | 5cm |
寿命 | 8~10年程度 |
飼育環境・飼育難易度 | |
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飼育温度 | 26℃前後 |
飼育水 | pH7.0 |
市場価格 | 500~1,000円 |
総合飼育難易度 | ★★☆☆☆ |
飼育のポイント
水槽は小型の30cm規格で飼育可能
サカサナマズは小型なうえ、逆さになって泳ぐという特性から動きも早くありません。そのため、30cm規格水槽で十分飼育することが可能です。
サカサナマズを水槽に迎え入れる場合は、少しレイアウトを工夫してあげるとよりよい環境で飼育ができます。夜行性のサカサナマズは、日中岩場の陰に隠れて休んでいることが多いので、岩や流木などを3~4つ組み合わせて簡単な隠れ家を作ってあげましょう。うまくすれば、隙間にすっぽりとはまって休むサカサナマズの姿を見ることができるかもしれません。
底砂大磯砂かソイルがおすすめ
サカサナマズの飼育において、特定の機能や性質をもった底砂の導入は必要ありません。そのため、汎用的かつ半永久的に使用できる大磯砂の導入がお勧めです。ただし、大磯砂には貝殻等のpHを変化させる異物が入っているものがあるので、貝殻等処理済みのものを購入するか、自身でしっかりと処理をしてから使うようにしましょう。
また、サカサナマズと同時に水草を飼育しようとする場合には、水草が根を張りやすいソイルを用いるのがお勧めです。
フィルターは上部式もしくは外部式が好ましい
サカサナマズは体長5㎝程ですが、ナマズグループの例にもれず結構大食いです。そのため、通常30cm水槽に用いられる中で最も能力の低い外掛け式フィルターでは、少々力不足になってしまいます。ですので、おすすめのフィルターはワンランク能力の高い上部フィルターとなります。
もちろん、もう少し大型の水槽で何種類かを混泳させる場合には、外部式フィルターの方が能力に余裕があり楽に飼育できます。
餌は人口飼料を食べるが不足しないよう注意する
サカサナマズの人工飼料への餌付けは非常に容易です。特に餌付けをしなくても、餌を投入すれば食べに来てくれます。
なお、サカサナマズは普段水中を泳いでいるので、フレークor顆粒状のエサをあげたくなりますが、泳ぐのがあまりうまくない&大食いという性質が相まって、それではエサ不足になってしまうことがあります。
そこで、フレークなどと同時に、コリドラス用のタブレット(コリタブ)を入れてあげるようにしましょう。それを食べる時だけは、逆さ状態を解除して、餌をもぐもぐしている姿を見せてくれます。
エラに生えた棘(とげ)に注意する
サカサナマズはエラの部分にとても鋭い棘を持っています。普段は隠れていて見えませんが、驚いたり危険を感じるとその棘を出して身を守ろうとします。ですので、水槽から移動するときなどは必ず網を使用し、決して手で扱うことはしないでください。少しでも棘に触れてしまうと、出血するほどの怪我を負います。
混泳について
同種との混泳 | ○(容易) |
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他種との混泳 | ○(容易) |
サカサナマズは温和で群れを作る性質もあるので、同種・他種問わず多くの熱帯魚と混泳が可能です。同種で群れを作らせたい場合は、少数より多数(5匹以上)を一度に入れた方が群れやすいですが、しばらく水槽内で平穏が続くと気が抜けて散乱してしまうことが多いです。
他種では、サカサナマズを食べてしまう種は当然NGの他、彼らの好物である小型の甲殻類(レッドチェリーシュリンプ等)は、パクパク食べてしまうので、混泳させることはできません。
繁殖方法
飼育下での繁殖 | ✕(困難) |
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サカサナマズの飼育下での繁殖方法は確立されていません。もし確立に成功すれば、ちょっとした雑誌に載ることができるでしょう。